有料老人ホームへの入居の際に必要とされる「身元保証人」。
入居者が亡くなった後に身元保証人が行う葬儀・納骨の支援について書かせていただきます。

有料老人ホームへの入居で重要なポイントとなる身元保証人と「財産管理」については、こちらの記事で詳しく書かせていただきました→『身元保証人と財産管理の関係!

「身元保証人」の役割について

「身元保証人」とは、入居者が施設に支払う月額利用料金の支払い債務の連帯保証人になったり、入居者が施設を退去する時の身柄の引き取り・残置物の撤去を行う者のことをいいます。
この他、「身元保証人」は、高齢者施設の入居者に事故が発生した場合の緊急連絡先として指定を受けます。
なお、入居者の「退去」には、入居者が死亡した場合も含みます。

入居者が死亡した場合の身元保証人の対応

身元保証人は、入居者が死亡した場合の対応として、入居者に親族がいない場合、入居者の「葬儀」・「納骨」を実施する(またはその手配をする)必要があります。
具体的には、身元保証人は、事前に入居者から葬儀の実施方法や納骨先などの希望を聞いておき、入居者の死亡後、その希望通りに葬儀・納骨を実施する必要があります。

第三者が葬儀・納骨を実施する場合にクリアにしなければいけない問題点について

第三者の身元保証人が入居者の葬儀・納骨を実施する際に、クリアにしなければいけない問題があります。
まずは実施権限を明確にしなければなりません。入居者(委任者)が、自分の亡くなった後のことを第三者に委任する契約を結ぶことは、葬儀・納骨の実施のような限定的なケースに限られますが、法律上認められています。これを「死後事務委任契約」といい、この契約がないと第三者が葬儀・納骨の実施をすることは難しくなります。

その理由・問題点については、こちらの記事に書かせていただきました。
 →【身元保証人が行う葬儀・納骨の手配を行う場合の問題点

まとめ

いかがでしたでしょうか?
身元保証人は、有料老人ホームの入居者の財産管理、連帯保証の引受け及び葬儀・納骨の実施などの重要な責務を負うことになるため、第三者が身元保証人を引き受ける場合には、事前に入居者と契約などを結んで、自己の権限を明確にしておくことが重要です。

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